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2011/03/04
私考言 (卒業。そしてキャリアトランジッション)


2011/3/4 高校卒業式。 抜群の結束力。 (今朝も、卒業式前にミニゲームをしてきたようです。)文武両道。チャレンジ精神。真面目。謙虚で努力家・・・・・ 今年の代も素晴らしい生徒達でした。そしていろんな出来事があった分、沢山のことを生徒から学びました。この場を借りまして保護者の方々にもあわせて御礼申し上げます。 

さて、卒業後はどのような人生を歩むのでしょうか。
大学でサッカーを続ける者もいれば、高校で選手としては区切りをつける部員も少なくありません。高校卒業後、本校では大方が大学進学をします。十文字サッカー部では約30%が卒業後もトップアスリートを目指しサッカーを続けています。その中には将来トップリーグに所属しながら社会人選手として活躍したいと思うものもいるはずです。現在の日本代表(なでしこ)選手の中には、海外でプロ契約して活躍する選手も登場してきました。これからは女子サッカーの躍進を背景にそれに続けと、夢を追いかけていることは素晴らしいことです。
しかし、プロ選手でもいつかは競技生活を退く時期が訪れます。競技を生活の糧にしていた場合。また、競技を生きがいとして生活をしていた場合。女子サッカーでは完全なプロ契約選手は希なので、やりがいをなくした後の事や競技生活を終えた後に、これからの長い人生をどのように、またどのような方向に進んでいくのかはとても大切なことです。
よくきく「キャリア」とは経歴や職歴、一生にわたる一連の職業上の活動や行為を指します。また、一生涯を表現する場合もキャリアといい、中学生や高校生の場合の進学の経緯もキャリアに入ります。 そして、そのキャリアはいろいろな場面で転換期を迎えます。例えば、就職、転職、結婚、退職など・・・この転換期のことを「キャリアトランジッション」(Athlete`s Guide To Career Planningより)と表現されます。「キャリアデザイン」、「キャリアプランニング」という言葉もよく聞きますが、それは将来の人生の道筋をあらかじめ考え計画することです。
人は誰しも、同じ事をずっと続けていくことはほとんど無理です。必ず受験や結婚、転職などがありますし思わぬけがを含めた健康状態の変化や天災、突然の経済状態で人生の進むべき方向が変わるかもしれません。次に訪れるセカンドキャリアに対して精神的な準備はもちろん、新たな世界の勉強をして資格を取るなどの具体的な準備が必要になるでしょう。
自分はトップリーグまでプレーしているアスリートだと置き換え考えてみて下さい。
スポーツをトップレベルで行ってきた人は、日々のトレーニングや試合に向けたコンディションイング、次の試合に向けた休養や海外遠征などで勉強や資格を取る時間も精神的なゆとりもないのが普通です。
Jリーグキャリアサポートセンターの重野弘三郎氏はこう言っています。「キャリアプランニングが必要だからといっても、何か具体的な準備や特別なことを毎日行わなければならないといわけではない。そのような具体的な方法を知るよりも、まず自分の進みたい目的地を決めることが大切。」
十文字高校を卒業する君達。(サッカーを続ける者もそうでない者も)
できるならば漠然とでも将来の自分をイメージし新しい世界へと進んで下さい。アスリートとしての経験を活かし指導者の道に進む。解説などのマスコミ関係に行く。栄養士として働きたい。けがをしたことをきっかけに理学療法士になりたい。中学や高校サッカーなどのチームを指導したいので教職の免許を取る。サッカーを含めたスポーツの研究者になりたい。アスリート時代に出会った人々のネットワークを活用しビジネスの道に進む。(もし、イメージすら沸かないのであればアルバイトをしてみたり、ゼミ活動に参加してみることも何かを発見することにつながるかもしれません。)そのような、目的地のイメージを自分の中にもっていることで、自然とアンテナを張るようになり、普段では見逃してしまう情報や出来事も何か特別なものに見えることが起こるのではないでしょうか。
思うに中田英寿選手は、トップアスリートの時から完全に目的地らしきものを自分の中にもっていました。イタリア語を学ぶことでサッカーのコミュニケーション能力を発揮させプレーの質を上げトップアスリートとして成功するための大きなアドバンテージを手に入れました。そして将来のキャリアデザインに有益になることを彼は予想していました。中田選手のイタリア語上達のスピードは凄かったようです。もちろん彼は抜群に頭も良いのでしょうが、目的意識から生じる積極的なモチベーションを持つことによって語学やビジネススキルの獲得の効率もよりアップしたと思います。また、選手としてのブランド力があるうちに引退を迎えた方が有利であることを彼は理解していたでしょう。だからこそ、限られたサッカー選手としての人生を1戦1戦完全燃焼で全うし成果を上げたと私は認識しています。 

不思議に個人の人生が開かれていく場合は、合理性や打算に従うよりも何か気になることや惹かれることに主体的、自覚的に従い、そうしたときに想像もしていないチャンスが巡ってきたりするものです。私は中学時代、友人がサッカー部に入るから一緒に入部しました。また当時サッカーで鍛えた走りと無謀ともいえるチャレンジ精神だけが取り柄の私が大学時代ライフセービングに出会った時も、スカウトを受けた友人に金魚の糞のように付き添って研究室に行ったのがきっかけでした。その後、友人はライフセービングをやめ、私はその世界に没頭していったのも一つの例です。しかし、新たな出会いやチャンスが巡ってきたときに自分にアピールするものが何もなく、誇れる能力や可能性を秘めた特技など何も無かったらどうでしょう。
「大人になっていろいろな場面に出会った時に、ベースがないと化学反応が起きない。気づきが起きないわけです。」(重野弘三郎)
そう、ベースが重要です。勉強を頑張り自分の得意なものを見つける。言われた仕事から逃げず、パソコンを活用しながら創意工夫し信頼を勝ち取る。挨拶だけは負けない。時間に正確である。声が大きい。何事にも諦めない。沢山の仲間の力を借りてピンチを乗り切る。テストの点数だけはどの部員に負けない。等々・・・  部活を通して経験したことや「発見した新たな自分」は全てベースになるのです。部活をしていない者には得ることのできない大切なベースです。しかし、高校時代に部活だけを全てとしていたら将来出会うはずのチャンスで化学反応は起きません。卒業生を含めた部員に、文武両道や礼儀等を言い続けてきた理由の一つでもあります。部活は諸刃の剣です。キャリアトランジッションの備えとなる優れた手だとなる一方で、部活を勉強しない言い訳にするなど、極端に専念した場合は生活全てを支配し他の活動への準備を阻むことにもなるのです。

最後に ----チャールズ・バークレー(Mジョーダン世代のバスケのスーパースター)の言葉---
「黒人の子供達は、NBAでスターになる夢をあまり見すぎないで欲しい。バスケットボール以外の、おそらくどんな道に進んでも成功するであろう才能や知性の持ち主であるにもかかわらず、バスケットボール以外の将来には見向きもしなかった人達を彼はたくさん知っている。バスケの夢が叶わないと気づいたとき、他の道に進むにはもう何もかもが遅すぎる・・・」

運とは、備えがチャンスに出会うことです。

来るべきキャリアトランジッションを常に予測し自分の進みたい目的地を漠然でもいいから決める。興味のある世界を広げ多方面にアンテナを張る。一度決めたことは最後までやり通し、自分の持っているスキルを多くし磨き続ける。化学反応を起こした興味のあることには、実際チャレンジしてみる。アクションを起こすことは、部活で学んだ重要な要素です。トライ&エラーを繰り返し、いつしか訪れる、人生のシュートチャンスを逃さずゴールを決める準備をするのです。シュートチャンスはいつ来るか分かりません。シュートチャンスは必ず来ます!

卒業おめでとう。

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